過去記事のレシピでは、動物性食品を使用したものもありますが、最新の情報では、植物性タンパク質を推奨しております。
食肉は、大豆ミートや高野豆腐などに置きかえてみて下さい。順次新しいメニューなどと入れ替えていきたいと思います。

鉄欠乏性貧血 改訂版

鉄欠乏性貧血

鉄欠乏による貧血の症状にはこんなものがあります。
疲れやすい、動悸、息切れ、立ちくらみ、めまい、手足が冷える、頭痛、口角炎、爪が割れる、のどが詰まった感じ、肩こり、異食症、微熱が続く、脱毛、湿疹、月経血が多い、月経が不規則、月経前に調子が悪い。


さらに体に現れる症状だけでなく、精神、神経系の症状が出ます。

ちょっとしたことでイライラする、集中力の低下、理由のない不安感

やる気や集中力に関係するノルアドレナリンやドーパミン、心の安定を司るセロトニンなどの脳内神経伝達物質が、タンパク質を原料としてつくられる際に鉄が必要だからです。

しかも子どもの貧血の場合には

知能の発達の遅れ、体と神経の発育の低下、情緒不安定、注意力散漫

という「発達障害」と間違われるような症状が現れることがあります。

子どもの貧血はどうして起こるのでしょうか?
それは、お母さんが貧血の状態で子どもを産むからです。
現在生理のある女性の約半数が「潜在性鉄欠乏性貧血」であると言われています。

鉄欠乏性貧血はとても分かりにくいのです。

なぜかというと、人の体の中の鉄は血液中のヘモグロビンと結びついて働いている鉄と、貯蔵されている鉄(フェリチン)とがあります。
働いている鉄が足りなくなると、貯金を取り崩すように貯蔵鉄を使っていきます。一見すると何も問題なく見えるのですが、実は貯金が全く無くなって自転車操業だった、ということが多いのです。

こういう状態を「潜在性鉄欠乏性貧血」と言うのです。

女性が妊娠した時、お腹の子どもは容赦なくお母さんから鉄を奪っていきます。
子どもにとって鉄はとても重要な栄養素だから、子どもは自分の成長に必要なものを体に貯めてから産まれていかねばならないのです。

ところがその時にお母さんの体に鉄が不足していたら、必要な鉄を持たずに産まれてしまいます。しかもお母さんの母乳にも鉄が不足していたらさらに不足を招いてしまいます。

食物に含まれる鉄は、肉や魚に含まれるヘム鉄と、野菜や豆類に含まれる非ヘム鉄の2種類があります。
吸収のよいのはなんといっても「ヘム鉄」ですが、近年、肉や魚といった動物性タンパク質源の安全性の問題があります。

しかしながら、鉄不足だからといって安易にサプリメントを摂取することはおすすめしません。
鉄は排出されにくいミネラルであり、体内で蓄積されてしまうリスクがあります。

非ヘム鉄はビタミンCと一緒に摂取することで吸収率が上がります。
鉄を豊富に含む野菜や豆類などを、ビタミンCを多く含む食材と一緒に、毎日の食卓に欠かさないようにすることをおすすめします。
小松菜、ブロッコリー、ほうれん草、菜の花、大豆、アマランサス、切り干し大根、麻の実などに多く含まれます。